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古家具みたいな味が欲しい。 〜キングジム「マメモ」を木のケースに入れよう〜
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キングジム「マメモ」を木のケースに入れた。

「使い込むほどに味がでる」というコピーがある。例えば革製品の色落ちや型崩れ、ジーンズの汚れや膝の穴など。本来は「経年劣化」という好ましくない現象だが、これを「味」と言えばポジティブなものになる。ここでいう「味」を考え出し普及させたのは商売人な気もするが(中古や傷モノの商品の価格を下げないため…とか)、素晴らしい才能だ。

家の近所の金物屋には4,50年もそこにあったのではと思える木とガラスで作ったショーケースが店先に置かれている。木の表面は黒くごつごつしていて、木目がしっかり刻まれ、つやがあるような無いような不思議な風合いは「いい味」を出している。
前を通りかかるとショーケースの中の南京錠よりケース自体がより魅力的に見えてしまう程だ。

経年劣化である「味」がいったい何故魅力的なのだろう?どのように変化したらそれを「味」と感じるのだろう?
そこで実際に「使い込むほどに味がでる」ものを自分で作り、長い年月をかけて観察してみたくなった。

あの金物屋のショーケースを目指し木のケースを作り、そしてケースの中に入れるものは「電子回路」だ。
経年劣化が好ましい"味"になる木材で、経年劣化が好ましくない"不具合の原因"となる電子回路を包み込む。それは機能的に素晴らしいような気もしたが、皮肉や冗談、バカバカしいことみたくも思えた。…でも、ちょっと面白そう。

組み込むのは、キングジムが2010年に発売した電子手書きメモ「マメモ」。
机上においたままにし、毎日指先で触れるものだからこそ、経年劣化を楽しむのには電子文房具が最適だろう。

当記事の内容を実施する場合は、自己責任で行ってください。小さな子どもは必ず保護者とともに作業してください。いかなる損害が発生しても、筆者およびロケットコミュニケーションズは一切の責任を負いかねます。

 
マメモの分解は底面の四隅にあるゴムの足を剥がすところから。ねじがそこに隠れている。

分解の途中、見えてきた基板を眺めるとフラッシュメモリ(25L8005MsC-15G)を見つけた。
メモのデータが格納されるのはこの部品。いつか「マメモをハックする」際はこれをいじってみたい。
チークの板に基板と液晶パネルを取り付ける。
バッテリーの線は板に穴を開けて背面に逃がした。

基板を取り付けた板と同じ大きさ、同じ素材の板をもう1枚用意。
2枚の板を合わせてマメモの基板と液晶が中に収まるようにする。

液晶パネルサイズの穴を開ける。

裏面を彫刻刀で削る。ひたすら、削る。がりがり削る。

底板と上蓋を蝶版で固定(後で基板をいじる際など、上下に開ける必要がある)。
底板の裏に引き出したバッテリーのコードは、裏面に固定した乾電池ボックスに接続した。
乾電池のサイズはマメモ標準では単4乾電池だが、長寿命化のため単3乾電池に変更した。

味だしのため全体的に「柿渋」で着色。板の隅を敢えて削ったりして、ちょっとだけ人工的な味だしもしておく。
「柿渋」…シブい色。

スタイラス(ペン)にもこだわり木の角棒をカッターで削って自作してみた。
 
完成。
完成…といいつつ、望んだ味が出るまではこれから随分かかるだろう。
ビンテージ風のジーンズみたく、あれこれ手を加え味だしするのも楽しいかもしれないが、取りあえず放置してみよう。

今回木からケースをつくってみて思ったが、久々の木工は楽しかった。彫刻刀を使用するのは、中学生の時以来だろうか。
板を削るだけで6時間もかかっているが、不思議と苦でなく「ただ削れば良い」というシンプルなToDoは非常に良い気分転換だった。
(木工は今後もハマりそうな気がする)

それから彫刻刀で指を怪我すると深い傷になりがちなので、丈夫な手袋を着用しよう。
私は久々に絆創膏のお世話になった。
 
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